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天気予報の恋人

第13章 chapter 13


「どこに向かってんの?」

リーダー以外誰も知らない事に、少しイライラしたのか
潤くんがリーダーに詰め寄った


「んー…もうちょい待てって」
リーダーは、相変わらず柔らかく笑うだけで教えてくれない

だけど、まーくんは分かってる気がする

だってリーダーの道案内が減ってるし、たまに景色を懐かしむような顔をしてるんだもん

きっと、最初は知らなかったけど
走るうちに感付いたんだと思う


「まーくん、分かってるでしょ?」

リーダーが教えてくれないから
今度は俺がまーくんに聞いてみた

「…着いてのお楽しみ」

だけどまーくんも、笑って教えてくれなくて
"なんだよー" なんて外に目を向けたら

「唇、とんがってるよ」

まーくんが、クスクス笑いだした

「その、拗ねた顔は最初から変わらないよね」
…そんな事を言うから

後ろにいるリーダーが笑いだしちゃったじゃん
潤くんまで、笑ってるし

「和也、潤も一緒

…コイツも変わってねーから」

リーダーが涙目になるほどに笑っていた





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