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天気予報の恋人

第15章 chapter 15


暫くの間、かずは俺に凭れ掛かり

ドキドキと伝わっていた早い鼓動が段々と治まってきて

こてん、と頭が俺に力なく預けられた

「…かず?」

「眠くなってきた…」

顔を上げたかずが、ふにゃっと力なく笑う

その仕草があまりに可愛くて、思わず俺も笑ってしまった

「小さい子みたいだよ?」

少し揶揄うように言うと

「だって…気持ちいいんだもん」

拗ねたように唇を尖らせる


「目、覚まさせてあげようか?」
「え?」

とろんとした目で、相変わらず俺に凭れているかずの顎を持ち上げた

「まーくん?」

かずが首を傾げる

「黙って…」

不思議そうにしているかずの唇を、そっと塞いだ


「…っ!」

かずの目が見開かれる

啄むようなキスを繰り返し、唇を離すと
…濡れたように赤くなったかずの唇が目に止まる

あんまり見てるとヤバい


俺はかずの頭をポンポンと軽く叩いて

「目、覚めたでしょ」

それを誤魔化すように、笑って見せた





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