天気予報の恋人
第15章 chapter 15
キラキラと、子どもみたいに目を輝かせる潤が
得意気にバケツの中を俺に見せた
「おー…スゴい!」
中には、10匹近い川魚
「だろっ?!」
「…お前が釣ったのは2匹だろーが」
ドヤ顔した潤の後ろから
リーダーが笑いながら突っ込みを入れてきた
「あー…言わなきゃ分かんねーのに!」
途端に唇を尖らせる潤は、まるであの頃に戻ったように無邪気で
…少しだけ、眩しく見えた
「あ…おかえりなさい」
洗面所から戻ったかずが、ニコッと微笑んだ
「かずなりー!見ろよこれ!」
かずを見つけた潤が、またいそいそとかずにバケツを見せに向かう
中を見て、目を丸くしたかずが笑う
そんな姿を見てたリーダーは
嬉しそうに目を細めていた
「雅紀…」
仲良く話す二人を見ながら、リーダーが俺を呼んだ
「なに?」
俺もまた、二人を…かずを見つめたまま答える
「翔が来たら、ちゃんと話すけどさ」
「……?」
「5人で、暮らしてみようかって…翔も、俺も思ってる」