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天気予報の恋人

第18章 chapter 18


暫くして、そっとドアが開いた

部屋数の都合上、寝室は1つ
だから、ベッドを2つ並べている

まーくんは、ドアを閉めてもなかなか動かなくて
入口で立ち止まっているのが気配で分かった

寝ないのかな…

俺の事は、眠ってると思っているはず

だから当然、自分のベッドに入ると思っていたら
ギシッ…と俺のベッドの端が沈んだ

まーくんが、座っている

俺は壁の方を向いたまま、身動きが取れなくなってしまった

眠っているフリをしなきゃと考えれば考えるほど
身体は不自然に固くなる

ふわり、と頭にまーくんの大きな手が触れて
思わずビクリ、と肩が揺れてしまった

クスクスと小さく笑ってるのが伝わる

「かず、起きてるでしょ」

「…寝てるもん」
ー…まーくんが座ったから、目が覚めたんだと言わんばかりに
ゆっくりと体の向きを変えた


「遅かったね」

「ごめんね、起こしちゃった」

俺は横になってた身体を起こして、ベッドの上にぺたんと座ると

「…本当は寝れなかった」
素直に、まーくんに伝えた

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