天気予報の恋人
第18章 chapter 18
「朝…まーくん、凄く苦しそうな顔してた」
「え…」
「だから気になって……、何かあったのかなって」
俺がそう言うと、まーくんはふぅ、と溜め息をついて
「…本当、かずは良く見てるよ」
…困ったように、微笑んだ
俺の髪を撫でながら
「かずは、何も心配しなくていい」
なんて言うけど
心配しないはず、ないよ
まーくんのあんな顔、例え一瞬でも見たくないんだから
「やだよ…俺にも、分けてよ」
「かず?」
「まーくん一人で、背負わないで」
ー…俺は、まーくんがいたからここまで来たんだ
あの日
あのスクールで出会わなかったら
…俺は自ら命を捨てていたかもしれなかったんだよ
「親」から愛されないって、それくらい辛い
それを、忘れさせてくれたのが
…まーくん、なんだよ
だから、一緒にどんな事でも乗り越えたい
まーくんだけに、頼る事はしたくないんだ
まーくんの首に腕を巻き付ける
「…一人で悩まないでよ」
目元に涙が滲むのをそのままに
俺は自分から、まーくんに口付けた