天気予報の恋人
第18章 chapter 18
「もう20歳かー」
先生が、感慨深く言うと
「俺たちもオッサンになるわけだ」
なんてリーダーが笑って
潤くんも「もう少しで俺も20だ!」ってちょっとムキになって
誰1人、まーくんの事は話題に出そうとしない
たまたま出ないのか
わざと避けてるのかは分からないけど
「…まーくんにいてほしかったな」
俺はつい、心の中で納めるはずの言葉を呟いていた
「和也」
先生が、俺を見つめる
「なに?」
平静を装って、俺も顔を上げた
「雅紀への気持ち、変わらない?」
…何を言い出すんだろう
変わるわけないよ
まーくんは、裏切る事はしないんだから
「いきなりいなくなったのに?」
珍しく先生が食い付いてくる
「何かよっぽどの事情があったんでしょ」
俺に言えない何かが
だってさ
まーくんが生きてるのは分かってるよ?
この間、まーくんの実家に行った時
見ちゃったんだよね。まーくんからの手紙があるの
字を見て、すぐに気付いたんだ