天気予報の恋人
第18章 chapter 18
「和也?」
「それは、まーくんが帰ってきたら聞くからいい」
俺は笑って見せた
だってそうでしょ?
本人からちゃんと聞かなきゃダメだよ
恨み言が1つもないって言ったら嘘になるんだから
「…予想通りだ」
リーダーが、優しい笑顔になった
「お前なら、そう言うと思ったよ
…言わなかったらどうしようかとも思ったけど、良かったー」
「え?」
安心したように大きな息を吐いたリーダーと
少し笑っている先生がいて
何だか良く分かってないのは
…俺と、潤くん
「直接、聞けよ……雅紀に」
「何言って…」
「ほら!雅紀!!」
ガチャ、と静かにドアが開く
その姿が見えた瞬間、俺は弾かれたように立ち上がった
…周りなんか見えなくなった
ただ、その姿だけを瞳に写した
勢い良く、その胸に飛び込む
それを揺らぐ事なく受け止めて
…俺をきつく抱き締めてくれた
「まーくんのバカぁっ!!」
涙が溢れて止まらなくなった