
天気予報の恋人
第2章 chapter 2
リーダーは、リュックの中から
長細い棒みたいなのを取り出した
「ねぇ、何それ!」
潤くんが不思議そうな顔をしている
僕も、それが何か分からないから
潤くんの隣で一緒にそれを見つめた
「釣竿だよ。見たことない?」
ちょっと驚いたように
リーダーが僕達を見る
「…初めて見た」
ね、と僕と潤くんは顔を見合わせた
「そっか、じゃあ釣りも初めてだな!」
リーダーが笑ったら
「かずも初めて?」
そう言って
まーくんが僕を見た
「うん」
「じゃあ、かずも後でやろうね!」
「いいの?」
「当たり前じゃん!いっぱい釣れるといいね」
まーくんが、僕の頭をくしゃくしゃにかき混ぜる
「やだぁ!」
その手を押さえて嫌がったら、まーくんは更にくしゃくしゃにしてきた
でも、それが嬉しい
まーくん、大好き
思わず
まーくんに抱きついたら
「ふふ。かずどうしたの」
まーくんは優しく笑って
僕を、ギュッてしてくれた
