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天気予報の恋人

第1章 chapter 1


分かんないよそんなの

不安どころか

何でここに参加させられてるのかも分かんないのに



そんな戸惑いに気付いたのか

相葉さんは僕の髪をくしゃっと撫でると


「ねえ!…えーと…」

あ、名前忘れてる

見てたら相葉さんの考えてる事が何となく分かった


「二宮和也」

「あ、そうそうかず!」

「かず?」


いきなりそれ?


「ダメ?」

「別に…」


どうしてかな

何でだか嫌じゃない


「良かった。せっかくなんだからさ、仲良くなりたいじゃん」


なんて、何でもない事のように言われたその言葉は僕の胸に強く突き刺さった



…ずっと言われたかったんだ



ナカヨクナリタイ


この一言を



「ど…どうしたの、かず!」

「え…」


頬に置かれた手が目尻に移る

そこを拭われて


「あ…」

初めて自分が泣いてる事に気が付いた



「俺、嫌な事言っちゃったかな…ごめんね」

ゴシゴシと俺の目許を擦りながら謝る相葉さんに
更に涙が溢れ出した

止めたいけど、止められない

だって

胸が、心が

……痛いくらい喜んでる





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