天気予報の恋人
第5章 chapter 5
「ごめん…今の、忘れて」
ちょっと強引に、かずを布団に寝かしつけて
掛け布団の上から無理矢理抱き締めた
「ちょ…まーくん、苦しいよ!」
慌て過ぎて、顔まで被せてしまってた
かずが真っ赤になって、布団から顔を出す
「あ、ご…ごめん!」
「まーくん、何か変だよ…?」
言われなくても分かってるよ…
だけど、うまい対処法が分からないんだ
寝ていた時にしたキスは、まだ気付かれてないから良かったけど
今のは完全に起きてる時だし…
ただ、かずが良く分かってないようなのが
せめてもの、救いで
いっそのこと、このままなかった事にしたい
かずに気付かれないように、深呼吸を1つする
「ほら…寝よ?」
「うん…」
とは言っても
かずのぬくもりに、俺は眠れるわけもなくて
結局朝まで一睡も出来なかった