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旦那の満を仕事に送り出したあとの
咲の日常は
掃除と洗濯をテキパキこなしたあと
夕方までは
マッサージの仕事についている

マッサージは高校時代に
バスケ部のマネージャーをしていたときに
覚えたのがきっかけで
今の仕事につけたのだった。

―――
『さて、今日も頑張っていきまっしょい!!』
咲は鏡に写る自分を
笑顔で励まして
家をでた。

咲の働くマッサージ店は
『テオーリア』という
地元のショッピングセンターの一角にある
リラクゼーションマッサージの
チェーン店だ。
自転車で10分で到着できるのと
帰りにそのままショッピングセンターで
夕飯の買い物ができるので
咲にとっては大助かりであった。

―――
『おはようございま―――――す。』
咲は
元気にお店に出勤した。
『あ、おはよう!!』と
咲を迎えたのは
先輩セラピストの
常磐広子【ﾄｷﾜ　ﾋﾛｺ】と
松前雪【ﾏﾂﾏｴ　ﾕｷ】だった。
広子は35歳独身で
このお店の責任者でもあるのだ。
雪は40歳の主婦パート。

『リラクゼーション　テオーリア　双葉ショッピングセンター店』は
咲、広子、雪で切り盛りし
忙しいときには
他店からの応援セラピストが
派遣されるかたちで
運営していた。

このマッサージの仕事に
咲はやりがいを感じていた。