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エロース …ときめき探求物語

第9章 禁断ノート

『ウサコちゃん、それは何?』
咲は
エロースが取り出した
1冊のノートに目をやった。

『これはね…。【禁断ノート】っていうアイテムだよ。 このノートに、咲ちゃんが恋してはならない相手の名前を書き込むんだよ。』

『そうしたらどうなるの?』
咲は少しだけワクワクして
エロースに尋ねた。

『このノートに書かれた相手と恋に落ちちゃうんだ。 ただし、名前を書いた瞬間から24時間たつと、恋心はなくなるからね注意しないと…』

『注意しないと…  ……ってどういうこと?』

『うん。24時間たてば、恋心というトキメキが倍返しで無くなるんだ。』

『じゃあせっかくのトキメキポイントも倍返しでなくなるんじゃ意味がないじゃん…。』

とがっかりした咲に
エロースは答えた。

『24時間以内の恋に落ちている間に、咲ちゃんが、この前の辰蔵さんとのキスしたときのように、咲ちゃんがイッちゃえば、恋心がきえてもまだ、トキメキポイントは有効のまま貯めることができるんだよ。』

――――なんか、胡散臭い………。

咲の不信感に
エロースは
『まあ、ないよりましだから、ノート置いてくね。とりあえずはお試しあれ~♪』

エロースがキラキラの光とともに
消えたあと……

咲はなにげに
その【禁断ノート】の表紙をあけたまま
リビングのテーブルに
ノートを無造作に置いた。

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