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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


「重っ!」


いつまでもガキだと思ってた雅紀はいつのまにかすっかり大きくなっていて
子供なのは中身だけかよ?
ベッドにそっと下ろしてやるつもりが思いの外重くて
思わず落とすような形でベッドに倒れ込んだ
···これじゃまるで俺が押し倒したみたいじゃん

間近で雅紀の顔を見れば
薄く微笑っていて


「マジお前、天使」


指先で前髪を掬い上げた


「んーっ···」

「うわっ」


ゴロンと寝返りを打った雅紀が俺にのしかかってきて


え?!

えーーー?!


なんか、俺、雅紀に抱きしめられてるんですけど···

抜け出そうとするけど完全にロックオンされてる
さて、どうしようか?
起こすのも可哀想だし
何より···
この態勢、ヤバイんですけど!!

腕枕しちゃってるし
胸に埋まるようにして寝息を立ててるし
こんな、恋人同士みたいなこと···


雅紀の体温が心地良い
あったけぇな

そうだ、これはもらい事故
もういっそ、このまま···


左手と左足を使って布団を引っ張り上げると、なんとか身体に掛けることができた
ベッドサイドのリモコンに手を伸ばし、部屋の電気を消す

これ以上雅紀を見てたら間違いを起こしそうだ
暗闇に慣れた目を強制的にシャットアウトするように
雅紀を抱きしめたままギュッと目を閉じた

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