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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?

❦雅紀Side❦



ベッドを背に体育座りをしながら
ただひたすら、しょーくんの帰りを待った

遅いな…

日付けが変わっても
1時を過ぎても
しょーくんは一向に帰ってこない
起きて待ってる、とは言ったものの流石に眠気の限界だ

しょーくん、一体どこで何してるの
仲間といるのが…そんなに楽しいの
高校に入ってからしょーくんは変わった
金髪になって、友達付き合いが増えて
それにあの特攻服…

俺が待ってるから早く帰ろうとか
そんな気持ちはもう持ってないんだろうな
僕なんかより大切なものが出来たんだよね


「認めたくないなぁ、そんなこと」


膝を抱えた腕に顔を埋めると
静かな部屋に響く秒針の音が僕の眠気を誘った

しょーくん
しょーくん
早く帰ってきて?
おかえり、って言わせて?

自分の気持ちを押さえ込むのにももう限界だった
しょーくんの1番をみすみす誰かに譲ったりしたくない
僕はわがままだ
家族として一緒に暮らせるだけじゃ満足できなくなっていた

僕だけを見て欲しい
しょーくんに、愛されたい
心も
身体も
全部…

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