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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


「嘘っ…」

「嘘なもんか
自分の気持ちに気付くまで時間はかかったけど…
弟としてじゃなく、一人の人として雅紀のことが好きだって…やっとわかったんだ」

「ホントに…?」

「ホントだよ」


しょーくんの瞳が僕だけを映し出す
絶対に…叶わない恋だと思っていた
だから、伝える事はしないつもりだったんだ
だけどそれはやっぱり無理だった
押さえ込もうとすればする程思いは溢れて
止まらなくなって


「もう一度言おうか…?」


夢みたいだ


「好きだよ、雅紀
お前の事が…好きだ」

「しょーくんっ…!
僕も…!
僕も、しょーくんが好きっ…! 大好き…」


溢れる涙を拭うしょーくんの手が
僕を心から安堵させる

しょーくんも同じ様に僕を想ってくれてたことが
本当に
本当に嬉しかった


「雅紀っ…」


切羽詰まった、しょーくんの表情


「しょーくん…」


ほんの少し傾けたしょーくんの顔が近付いて
僕はそれを受け入れるようにそっと目を閉じた


触れ合う、唇


初めてなのに初めてじゃない気がするのは
気のせいなんかじゃないと思うんだ

僕はこのキスを

しょーくんの唇の感触を、知ってる…

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