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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第1章 かりそめの遊艶楼

❦ 櫻井Side ❦


沈めた和也の中は熱くて
気を抜けばとろけてしまいそうで

無意識に腰が引いていってしまう


「…はっ…すご…」


それを離すまいと吸い付いてきて、動くことができなかった

中が緩むのを待ってから
徐々に腰を動かし始めるとそれに合わせて和也の身体が揺れる


「あぁっ翔、さまぁ…」


突く度、小さく震える姿が可愛い
和也の口から出ると自分の名前すら愛しい


「…もっと、もっと呼んで…」


快感と興奮と…
昂る感情が挿抜のスピードを上げていく


「は、あ…しょ、そんな、出てしま、まっ…」

「ん…はぁ和…っ和也…」

「…っあ、も、ぼく…っん…」


のし掛かって、和也の唇に吸い付いた


「ん…ふぁ、あ…」


限界が近いのは俺も同じ
でも、名残惜しくて…
口内を堪能しながら動きを遅めた

時間が来るまで何度だって愛し合えばいいのに
1回1回の終わりが恋しい…


「…は…和也…っ」


そうは思っても耐えきれなくなった腰が、ラストスパートというように勝手に動きだし

油断した和也の中がそれに反応して、暴れるソコを一層締め付ける


「…は、ぁ…ヤバ、イ…」

「い、一緒…に、あ、翔様っ…ん…」

「あぁ、…っく…」


奥の奥に、愛をたくさん注いだ





落ち着いた頃
風呂に参りましょうと手を引かれ浴室に向かった

浴槽に浸かり、後ろから和也を抱き締め
ぼんやり光る月を眺めた


「翔様…」


振り向くわけでもなく月に向かって放たれた俺の名前
でも腹に回ってる俺の腕をしっかり掴んでの呟きだった

…必ず、迎えに来る

約束の口付けはとうにしたっていうのに…
それだけじゃ足りない気がして


「…っいた」


真後ろからじゃないと見えない、肩甲骨の間に赤い印を残した


「悪い、食べたくなった」

「なっ…
何をおっしゃっているのですか…っ…」


俺の顔に向かってお湯をバシャバシャ飛ばしてくる

やめろーとか言いながら
ちゃっかり盗み見た和也の顔は真っ赤で
計算じゃなくナチュラルに出されるその反応は本当に可愛い

どうしてこう簡単に…俺の心を掴んでしまうのか


「あーもう、分かったって」


暴れる和也をまた、後ろから抱き締める


「愛してるよ…」

「…僕も」


月の光りが笑い合う俺と和也を、いつまでも照らした

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