君がいるから~Sweet Life~
第9章 3×e
「雅紀なら平気だな
…あ、二宮!」
翔ちゃんが運転席から身を乗り出した
「はい…?」
「仕事の事、何かあればいつでも相談乗るからさ、頼ってこいよ」
ー…仕事じゃなくても、いつでも連絡寄越せよ
サラッと言う翔ちゃん、さすがだよ
だから俺も
「雅紀、以下同文な」
「なにそれ」
またみんな、泣きながら笑いだす
…今がタイミングだった
「じゃあ、行くから」
翔ちゃんがエンジンを掛ける
「「またね!」」
雅紀とにのがハモった
「「またな!」」
俺と翔ちゃんもハモった
静かに走り出す
見えなくなるまで、お互いで手を振っていた
静かになった車内
「…これから、頑張らなきゃな」
翔ちゃんが力強く言った
「そだね、気合い入れよ」
不安がないって言ったら嘘になる
だけど隣には翔ちゃんがいる
二人でなら、大丈夫
どんな事も乗り越えられる
新たなスタートが、今始まった
All End