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君がいるから~Sweet Life~

第1章 S


「翔ちゃん、背中流してあげるよ」

「えっ!」

いや、そんなに驚かなくても…

変なコトするわけじゃないから


「ぷぷ…」

思わず吹き出してしまった。

翔ちゃんの慌てっぷりが面白くて。


しかし

周りにたまたま人がいないってのがまずかった。

翔ちゃんは

すっ…と俺の隣に来ると

「襲われても文句言わない?」

低い声で、耳許で囁いた。



…形勢逆転。

今度は俺が慌てる番。


「やっぱ、やめる!今のナシ!」


…また、やっちゃった

顔が熱い。

墓穴を掘った。




「俺、先出るから!」

いたたまれなくて、背を向けた


「ちゃんともう一度洗いなよー」


真っ赤になった俺に

翔ちゃんはのほほんとした声で言った。


もー!ムカつく!

覚えてろよっ?!




宣言通り、のんびり浸かる翔ちゃんをほっぽって

手短に洗ってから

さっさと脱衣室に出ていった。



ひんやりとした空調に、一息ついて

再び沸き上がった疑問


翔ちゃんの、悩み?事

さっきの表情は

どうも簡単な内容ではなさそうだ






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