君がいるから~Sweet Life~
第1章 S
「…え?」
目の前に、翔ちゃんのどアップがあった。
そのまま
掠めるようにキスをされる。
「良く寝るね…ホント」
くすくすと翔ちゃんが笑っている。
段々と意識がはっきりしてきた
「あ…」
「今日、初めてのキスだ」
「ちょ…っ」
「誰もいないよ」
焦った俺を宥めるように、優しく髪を撫でた
なんだよ…
ドキドキしちゃってるじゃんか
毎日一緒にいるのに
何で慣れないんだよ…
「智、何か飲んだ?」
俺の脇に手を入れて、さりげなく立ち上がらせた
「飲んでない」
「水分取らなきゃ。…あ、温泉って言ったらやっぱり」
「「コーヒー牛乳!」」
思わずハモって、お互い吹き出した。
「飲も」
「うん」
「飲んだら…帰ろうか」
「そうだねぇ…」
翔ちゃんの心は分からないままだけど
とりあえず、仲直り?にはなったんだから
ま、いっか
時間はいっぱいある。
今は楽しいまま、家に帰ろう