君がいるから~Sweet Life~
第4章 2×e
…それは分かってるのか
おとなしくなった
「釣りには、送迎するから」
「…そう言う問題かよ」
毛布の間から、目だけを覗かせて
またジトッと睨む
だから俺だって(一応)反省してるんだって
「釣れなかったら翔ちゃんのせいだかんな」
いや、それは関係ないと…
だけど
これ以上機嫌を損ねる訳にもいかないから
「智は腕が良いんだからさ、釣れるって」
…適当に濁しておいた
寝室に着いて
ベッドの上に、智をそっと降ろす
「ありがと…」
ぼそっと呟いたのが聞こえた
んもー…
こんな時にまでお礼とか
可愛すぎるだろ
「…ちゃんと4時半に起こしてあげるから、寝なよ」
「ん…」
頭を撫でると、おとなしく目を瞑って
…あっという間に寝息
こいつの寝付きの良さ、本当羨ましい
ただ、俺は今寝ると
絶対に起きられないのは必至だ
ベッドから離れ、キッチンに向かうと
あらかじめ作ってある濃い目のコーヒーをカップに注いだ