君がいるから~Sweet Life~
第6章 L
元々開いていた唇は、難なく俺を迎え入れている
それでいて、舌は逃げようとするから
俺はむしろ、夢中になっていた
咥内を存分に舐めるだけで、智の体が震える
俺にしがみついている腕から
少しずつ、力が抜けてきた
逃げる舌をようやく捕まえて、絡ませれば
「ん…っんん」
なんて、鼻から抜ける可愛い声を出すから
俺は更に、智の咥内を貪り尽くした
銀の糸を残して、唇が放れた途端
ガクリ、と智の膝が崩れる
下に落ちる前に、智の脇から手を回して
「よっ…と」
勢いをつけて、そのまま智を抱き上げた
素早く膝の下にも手を回して
…所謂「お姫さま抱っこ」
「ちょ…っしょ…っ」
恥ずかしさからかまともな日本語にならない智が
口をパクパクさせている
だけど
「俺に、掴まって…?」
耳許で囁いたら
智は素直に、俺の首に自分の両腕を回してきた