君がいるから~Sweet Life~
第6章 L
先に入って、髪と体を洗ってたら
「入るよ!」
意を決したのか、開き直ったのか
智が勢い良く扉を開けてきた
少し怒ったような口調は、照れてる証拠
だってさ、顔…真っ赤だよ?
「こっち来て」
智を呼び寄せる
「洗ってあげるから、ここに座って」
座っていた椅子からどいて、そこを指し示したら
「うん…」
素直に頷いて、俺の前にある椅子に腰を降ろした
あれ?
もっと嫌がるか抵抗しないの?
いつもなら「自分でやる!」って噛み付くのに
さっきだって、抵抗したのに
ちょっと不思議に思いながらも
「はい、髪濡らすよー」
そう声を掛けて、背を向けて下を向く智にお湯を掛けていった
シャンプーをつけて、髪を優しく洗う
されるがままに力を抜いているから
…身を任せている智の耳の後ろを、わざと指で撫でてみる
背中がピクリと揺れた
ふふ、たーのし❤