君がいるから~Sweet Life~
第7章 i
「え……っ」
朝からいきなり放たれた、翔ちゃんからの衝撃的な言葉
「ごめん…断れなかった」
両手を前で合わせて、拝むように謝っている
俺はと言うと
まだ半分眠っていたはずの脳みそが、完全に覚醒してしまい
目の前にいる翔ちゃんを凝視していた
「いつ…?」
「今度の土曜日」
「マジでぇぇぇぇ?!」
土曜日って言ったら、後3日しかないじゃんか!
「だからごめんって…言い出したら聞かない人なんだよ」
「…何て言ってあるの?」
そう、これが重要
答えによっちゃ、翔ちゃんぶん殴る
「え…昔からの大切な人」
…捉え方に依るんだろうけど、一般的には「彼女」と思うよなぁ
「嘘は言ってない」
きっぱりと言った翔ちゃんだけど、俺はただ戸惑うしかないわけで
「で、向こうは何て…?」
「それなら尚更一度挨拶したいって」
そう言いながらも、何故かニヤリと笑った
「翔ちゃん?」
「そもそも…智の事は知ってるし」
「ええ!?何でっ!」
食い付く俺に、翔ちゃんが今度は盛大に笑う