君がいるから~Sweet Life~
第7章 i
「何よ、来ちゃいけないわけ?」
おばさんは、翔ちゃんの視線なんて全くの無視
“このコーヒー美味しい“ なんて言ってのほほんとしている
「週末って言ってたんだから、約束くらい守ってよ…
残業とかだったらいなかったんだから」
それは確かに一理ある
だけど
「それなら適当に帰ってるわよ」
“バカじゃないんだから“
何言ってんの、なんて笑うのを見てて思った
翔ちゃんより遥か上を行くおばさんは、もしかしたら最強なのかもしれない
翔ちゃんはそんな様子に諦めたのか、溜め息をつくと
「で、何で今日来たわけ?」
俺を隣に座るよう引っ張って、並んで座ると
ようやくおばさんに向き直った
「修が結婚するの」
…おめでたい話なのに、何故か浮かない顔のおばさん
「え、だってアイツまだ…」
「そうよ、まだ22才」
世間的には、早い方には入るけど
特別おかしくはない…よね?
「お相手の方がね…」
そう言うと、おばさんは苦虫を潰したような顔をした