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恋しちゃ……ダメなのに

第2章 仮初の幸せ

図書館から歩いて10分もかからない所に小さな小洒落た喫茶店があり、そこに2人で入った。

「こんな所に喫茶店あったんですね」

「うん、知ってたんだけど入るのは初めてなんだよね、私も」

「そうなんですか?」

「奏ちゃんと行こうって思ってたからね」

私はそんな台詞に少し顔を赤らめる。
顔を隠すように俯く。
一緒に店に入り適当な所に座る。

「奏ちゃん好きなの頼んでいいよー」

「いいんですか?」

「一応私も大人だからねーというより奏ちゃんお金持ってないでしょ?」

「一応は持ってますけど」

「でも、私が払うよ。誘ったの私だしね」

「ありがとうございます」

「奏ちゃんってほんと大人っぽいよねー」

「多分、そうしないと心が壊れそうだったのかもしれないかもです」

「そっか 」

目の前に居た桜さんが私の隣に座り直し、思いっきり抱きしめられた。

私にはまだ育ってない胸が顔に当たり少し苦しい。
でも、その苦しさよりも暖かさが嬉しかった。
ほんとうにこの人達は……。

「桜……おねえちゃん」

と口からこぼれた。

「え?奏ちゃん?今なんて??」

「そ、それより早く頼みましょ。私はこの1番高いパフェで」

「え?それ?1500円するじゃん」

「好きなの頼んでいいんですよね?」

「あーもう、分かったわよすいませーん」

桜さんもその高いパフェを頼んだ。

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