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キミまでの距離

第4章 いくつもの夜

お互いの手やモノ、飛び散った腹の上をティッシュで拭いてから、和にチュッとキスを落として、

「ちょっと待ってて。」

ベッドを降りて風呂場でお湯で濡らしてから絞ったタオルを持って寝室に戻る。

和の手や身体を拭く。

「なんでそんなに優しいの?」

泣きそうな和が俺を見る。

「そう?優しい…かな。じゃあそれはたぶん和にだからじゃない?」



きょとん顔の和に口づける。

「だって和だよ?俺の大事な。ふふ。
優しくしたい。いっぱい優しくしたいよ。」

和はタオルを俺の手から取ると裏に返して俺の手や身体を自分がされたのと同じように拭いてから俺に抱きついてきた。

「すき…好き。」

頬を俺の胸に擦り付ける。

俺は和の頭に顔をつけて和を包み込みながら深く息を吸った。

「すきだよ。」

和が腕の中にいる。

すごく安心する。
心が穏やかになれる。

和の体温と匂いをめいっぱい感じると目を閉じた。

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