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キミまでの距離

第4章 いくつもの夜

できた…ね…。

ぐったり、ふたりでベッドに寝転んだ。

仰向けのまま手を動かして和が手に触れたことに安心して、

「少しだけ、このまま…。」

そう言って目をつむった。

和は、うん、と一言。

息が整うのを待って、俺は和と自分をタオルで綺麗にして、和を抱き寄せた。

そっと唇を重ねる。

「ごめんね。上手くできなくて。」

「ううん。俺だって。初めてだもんね。これから少しずつ…。」

「うん。少しずつ。」

「…でも、ちゃんと気持ちよかったよ。」

「ふふ。ありがとう。実は俺も。
ちゃんと気持ちよかった。」

すごく疲れたけど、すごく気持ちよかった。

「すきだよ。」

ふたり同じ言葉を言って、お互いを手繰り寄せて目を閉じた。




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