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キミまでの距離

第6章 独占欲

目を閉じてた雅紀がその目を開ける。

「なんで目、閉じないの?」

「なんか…もったいなくて。

見てたかった。
雅紀がどんな顔で俺に、ちゅーするのか。」

「ばか。」

そう言って再度近づく顔をまた見つめる。

そしたら雅紀も唇を重ねた後で目を開けるから、すっげー至近距離で目と目が合って。

こんなの初めてだ。

思わず笑ってしまって。

雅紀も笑ってるのに唇を離さないから、それもおかしくて。

なんで、こんな、しょーもないことが笑えるんだろう。

なんで、こんな、好きだな、って思うことが多いんだろう。

「おかしいね。」

って言うと、

「おかしいね。」

って返ってきた。

「すっごく好きだ、って思って。」

って言うと、

「すっごくすっごく好きだ、って思うよ。」

って返ってきた。

それから食むようにキスをばらまいて、俺はいつものようにベッドに身体を沈められた。

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