黒川とぱんぱかぱん!
第2章 黒川虹花は救世主
「あ…その袋…また黒川からパンもらったのか?」
「おう。次は店長直々にも許可もらってる」
昨日大量にもらったパンを
ふたつほど持ってきていた
そしてひとつを食べ始めながら話は続いた
「へー。じゃあ店行ったんだ?」
「うん。なんか…ふっ
凄かった」
思い出すと笑いが込み上げてくる
「楽しそうだな」
気持ちが伝わったのか
俺の顔をみて園原も微笑んだ
「で、家族との飯も楽しめたのか?」
「やっぱバレてた?昨日のこと」
「お前が放課後起きてるときは親父さんが早く帰ってくる日しかない。
中学のときからそうだったから間違いない」
「さすがとゆうか…気持ち悪いとゆうか…」
「ひでぇ…ガラスの心なのに!」
園原は大袈裟に泣き真似をした
本当にバカなやり取りだ
ただ、嫌いじゃないんだよな
むしろ落ち着く
俺にはこれがあってる
親があの二人でないとダメなように
親友もこいつじゃないと…
って俺のが気持ち悪いな。