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黒川とぱんぱかぱん!

第2章 黒川虹花は救世主




「で、どうだったんだよ」


人が変わったようにサッと切り替わり
改めて園原が聞いてきた




「楽しめたし嬉しかった。
晩飯を食うのは今までもたまにあったけど

昨日は一緒に父さんと料理出来て
久々に父さんの手料理が食えて良かった

一番いい晩飯だったかもな」


「ふーん。良かったじゃん。
一緒になに作ったんだよ?」


「昨日はシチューにしたんだけど
その付け合わせにフランスパンのガーリックトースト作る予定でいたんだ。

なのにスーパーには食パンしかなくて……」


っと、俺は昨日のことを全て園原に話した


全部作ったものの
せっかく三人でとる食事は完璧にした買ったこと

フランスパンをまるるんべーかりんに買いに行ったこと

閉店間際で他にもパンをたくさんくれたこと

家に帰ると親は帰って来てはいたけど
そのお陰で一緒に料理出来たこと


「父さんまるるんべーかりんのこと知ってて好きって言っててさ

それで今朝袋のなか見たらパン減ってんの

絶対父さん昼飯に持ってったな


母さんも昨日のフランスパンで虜になったのか喜んで持ってったよ」



「じゃあ黒川にちゃんとお礼しとかねぇとな」


「え?」



「もとはといえば全部黒川のお陰じゃね?」



そう…だな…


俺が昼飯抜きで午後を迎えようとしたとき
黒川にパンもらって

そのときも救われたし

まるるんべーかりんの存在を知った

店の場所も黒川が地図にして書いてくれた

時間がないってあのときは思ってたけど店の人と話せて
次は焼きたてを食べさせてもらう約束も出来た

戸惑ってる俺に黒川は手をとってパンの入った袋をくれた

フランスパンわざわざ買いに行ったお陰で一緒に父さんと台所に立てたこと

そして今親も俺も昼ごはんはこのパンでしのいでいる



ほんとありがたいって思って言うだけじゃ足りない事だ


なんか俺も行動でお礼とゆうか
お返しができれば…

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