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第7章 運命の人
「運命って信じる?」
俺の髪を撫でながらにのが言った。
「うーん。あんまり信じてないかも。でも思うこともあるよね。俺が嵐になったのとかさ。」
今思うとホント怖い。
例の最後の声は俺にかかった話。
“俺に”声がかかったのか。
“俺にも”声がかかったのか。
聞きたいけど聞きたくない、
ってゆーやつ。
「あー。そうだね。」
「お前だってそうじゃん。辞めなかったのも。」
「…だって。それはお前がいたから…」
だんだん小さくなる声。
にのの体に腕をまわしてくっつく。
「俺だってそうだよ。」
にのがいたから、やってこれた。
にのがいなかったら…それも考えると怖い。