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第10章 心の声



足に力が入らないくらいキスに夢中になってガクンとなった拍子に我に返った。

狭いトイレの個室。
ずり下がるっ。

相葉くんにしがみつこうとしたら慌てて抱き寄せてくれて難を逃れた。

「大丈夫?」

「うん。
骨抜きにされた。」

「ふふふ。

もっと?」

「…ダメ。

もうヤバい。

仕事になんない。」

チュ、チュ。

唇と耳元に軽くキスを落として、そのまま囁く。

「じゃー、続きは夜ね?」

耳に息がかかってゾワリ。

もう。
やめろよ。

我慢したんだから。

外に誰もいないか音を確認しつつ、ソロリと個室から出て楽屋へ戻る廊下へ。



気になってたの思い出してとなりを歩く相葉くんを見上げる。

「ね。
なんで?」

「なにがー?」

「ここに来たの?」

「にのが呼んだでしょ?」

??

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