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第12章 ホワイト




しとしと降ってた雨が夜から雪に変わった。


天気予報の通り。



雪になるから無理して来なくていいよ



そうメールしたのに、この人は俺の元へやってきた。


鼻を赤くして頭や肩に少し雪を乗せて。


中に促すと外でそれらを払い玄関の中へ入って俺にコートやマフラーを渡す。


「降ってきたー。
ふわふわの雪に思わず見とれてしまったー。」


楽しそうに言いながらもう俺を抱きしめる。


「ごめん。
冷たい?」


「冷たい。
早く中入って。
風邪引くよ。」


お風呂は沸いてるから、このまま行って、と着替えやタオルと一緒に洗面所へ押し込んだ。


「にのも一緒に入ろ?」


「俺さっき入ったもん。」


「いーじゃん。
ねー!」


「もう、うるさい!」


洗面所のドアを閉めたら中からまだ叫んでる。


「ねー?
待ってるからー!」


「待つな!」


もう。


リビングに戻って付けっ放しのテレビに視線を送るけど頭に入ってこない。



……



ガチャ



相葉くんは体を簡単に洗い流してバスタブに入ろうとしてて。


「きた!」


「きたよ。」


俺をぎゅっと抱き寄せて熱烈なちゅーをするとニコニコしながら俺の手を取りバスタブへ。


「にのは優しいね。」


「だって待ってるって言っただろ?」


「うん。
絶対きてくれると思ってた。」


向かい合って膝をくっつけてたのをクルッと反転されて、すっぽり後ろから包まれた。



これ好きなんだ。


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