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第12章 ホワイト




繋がった身体。


もっと…


もっと…


優しく、激しく、求め合った。


この肌が愛しい。



ふたりきつくかたく抱き合って、身体は溶けてひとつになった。


このままずっとこうしていたら溶けてなくなるかもしれない。


そう思うほどにトロトロに甘やかされた。


「このまま溶けて消えてしまいそう。」


「ふたり一緒ならそれもいいね。」



泣きたくなる。



せつないのかしあわせなのか説明ができないけど胸の奥があつくなって。


ただこの人がたいせつ。


それだけ。


「泣きたいの?」


じんわり滲んだ涙を唇で掬うと困った顔で見つめる。


誤魔化すのも違うとコクンと頷いてからすべてをさらけ出すようにしがみついた。


「泣いてもいいよ…
俺も泣きたくなってきた…」


たどたどしい声で伝える。


「泣きたくなる…
すきで…たいせつ…で…」


俺の首筋に顔を埋めて相葉くんが囁く。


「いつでも泣いていいよ。
これからも…俺の前で…
だけ…ね…」


俺はまたコクコクと首を縦に動かす。



あ…



相葉くんが思い出したように付け足す。


「お前が思うより俺がお前のこと、たいせつに思ってるの…
忘れないで?」



ぎゅっと…



1ミリも隙間ができないくらい、くっついた身体は本当にひとつになった。


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