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第14章 キミはデザート



髪の毛からはまだ雫が落ちるほど適当に拭いただけ。

少し寒くなったのかもうタオルケットを被ってしまっていたにの。

ごめんね、ってそれを剥がして真っ白な肌に俺の火照った身体を重ねると熱が移ってしまったようにピンクに染まった。

「おまたー。」

「すげー待った。」

「ごめんごめん。」

全然怒ってない顔に頬ずりして、するするすべすべのほっぺに吸いついた。

「お前のほっぺ、柔らかくなってない?」

「そーお?無意識に触ってるからかなぁ。こないだも録画観てたらかなり触ってたの見て自覚はしたけど…」

収録の合間、にのがほっぺをぶにーって引っ張ってるのをやめなさい、と剥がすことがある。

さすさす…はいいけど、ぶにー…はダメ。

柔らかくて意外と伸びると本人も後から知ったその頬。

柔らかさを通り越して伸びてだるだるになったら困る。

柔らかいのは頬だけじゃないんだ。

脇腹をつるりとひと撫でしてお尻を満遍なく触ると、顎を上げて少し身体がしなった。

「どこから食べよう。」

「あ、まだ言ってんの?」

「こんな美味しそうなデザート。
すぐ食べるのもったいない。
しばらく眺める…か?」

「…ばか。」


恥ずかしいね。


さっきより桃色に染まる肌を舌で味わうと甘い声がこぼれた。

お腹いっぱいでもデザートは別腹って言うじゃん。

どんなに疲れてても、眠くても。

にのは別。

絶対食べれる。

そして俺を幸せにしてくれて癒してくれるんだ。



そんな俺だけのデザート。



end.

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