ラブリー
第1章 いとしいひと
涙がこみ上げてきて喉が詰まる。
あ!
玄関の靴を確認することを思いついてダッシュで戻ると、いつもにのが履いてるサンダルが無い。
出掛けてんの?
俺にしては早く帰って来たとはいえ、もう遅い時間。
こんな時間にどこに行ったんだよ。
いてもたってもいられなくて鍵と携帯だけ掴んで飛び出した。
家で待ってればいいのかもしれないけど携帯が繋がらないのは不安材料でしかないから。
まず近くのコンビニに行ってみて…って頭の中で次にどこへ行ったらいいのかを考えてたら前から歩いて来るにのを見つけた。
「…にの…。」
拍子抜けした俺はなんとも頼りない声で近づいた。
「あれ?どうしたの!」
嬉しそうに駆け寄ってくるから思わず外なのに抱きしめてしまった。