ラブリー
第4章 la vie en rose 2
にのがいなくなって寂しくて寂しくて心はまさにポッカリ穴が開いたよう。
それでも朝は来るし、仕事しなくちゃだし。
にのがいない現場も回数をこなすうちに慣れていくのが不思議。
すっげー嫌なんだけど。
にのがいない。
それに慣れるのがイヤだ。
なんとも形容し難いモヤのかかったような胸の中。
寂しいからってそれをそのままあからさまに表に出すなんてできないし、そこはそれなりに俺も大人だから。
いつも通りの元気な相葉ちゃんを演じて過ごす日々。
でも楽屋でメンバーだけの空間では素になるのかな。
「相葉ちゃん、元気ないね。
にの早く帰ってこねーかな。」
リーダーに言われて、
「そお?元気だよ?」
なんて応えて。
「にのがいないとニコイチ的に調子が出ないか?」
「にのも元気ないのかな。」
翔ちゃんも松潤も俺が元気がないのは、にのがいないからだと断定してる。
否定しても受け入れられないのなら、と俺も乗っかってみたら、これがめちゃくちゃ楽だった。
「にのに会いたいな。」
ソファの背もたれに顔をくっつけた。
よしよしと頭を撫でてくれるリーダー。
にのが旅立って2週間。
まだまだ先の長いお留守番。
俺は気が狂うかもしれない。