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ラブリー

第4章 la vie en rose 2



寝室に入って目にしたのはしっかり布団を被りスヤスヤと眠るにのの姿。


ありゃ。


なんとなく予感はあった。

疲れてるし日本に帰ってきて自分のベッド。

寝ちゃうよね。

いいんだ。

今日は抱っこしながら眠るだけでいいって思ってた。

ベッドに腰掛けてその寝顔を見ていると心がほんわかあたたかくなってくる。

手を伸ばしてそっと頭を撫でたら気持ちよさそうな表情。

薄く目を開けてスッと体をずらしてスペースを作る。


早く横になれってこと?


よいしょ、と体を滑り込ますとすぐにペタリと引っついてきた。

犬とか猫とかのたぐい?

無償の愛を注ぎたくなる。

無条件で甘やかして可愛がりたい。


可愛くて可愛くて。


ちょっとだけね?


かがんでにのの唇にひとつキスを落とすとにのからも、ちゅ、ちゅ、と何回か啄むキスのお返し。



あーーー。



なんだこれ。



しあわせーーー。



にのを抱き枕みたいに抱きしめて目を閉じた。

幸せ過ぎて平和過ぎて。



ずっとこのまま眠りの中にふたりで漂っていたい。

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