ラブリー
第5章 la vie en rose〜愛しきバラ色の人生〜
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俺は矛盾してる。
触るなって自分が言ってたくせに。
触って欲しい。
タオル越しじゃなくて直に触られるのを望んでる。
我慢するのと素直になるのを天秤にかけて答えが出ずにじっとしてるだけ。
もう洗い終わるよね。
残念に思ってると相葉くんの手が俺のお腹を撫でた。
タオルじゃない、いつもの大きい手のひらが泡を集めてお腹から胸へと移動する。
「怒んない?」
「…怒んない。」
「いいの?」
「いいよ…
じゃなくて…
…触って…」
言えた。
ちゃんと言えた。
コリコリと乳首を捏ねられて一気に全身に電気が走る。
「ゃっ、」
「やだ?」
「…んっ、やじゃない、」
泡だらけの身体を手のひらで撫でられて気持ちよくてクラクラした。
くにと乳首を摘んできた相葉くんの手を引いて近づいた顔にキスする。
「ん、ふぅ、」
「にの、」
相葉くんがシャワー手にして、ふたりの泡を流して抱きかかえるように湯船へ移動した。
少し冷えた身体をお湯に沈めてキスを再開。
「ん、んっ、」
「んぁ、」
漏れる吐息は色を含んで。
絡み合うキスはもう止まることを知らない。