ラブリー
第5章 la vie en rose〜愛しきバラ色の人生〜
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乱れて仰け反るにのが少し体勢がキツいのか俺の腕を掴んだ。
ギュッと力を込めたその手。
しがみつきたいのか快感にやられてるのかわからないまま下から突き上げる。
「んっ、ぁ、」
「にの、いい?
きもちい?」
「い、いい…」
「俺も…」
お湯の中にもつれ込んで、無我夢中で果てを目指した。
ぐったりしたにのをベッドに寝かせて冷蔵庫へ水を取りに行く。
喉が渇いてたから一気にペットボトルの半分くらいまで飲んで。
そっと寝室へ戻るとにのの横に俺もパタリと寝転んだ。
湯あたりしたのはにのだけじゃなかったな。
ぼーっとする頭。
ちょっと無茶してしまった、と反省してるとモゾモゾと動くにの。
「喉乾いたでしょ?水飲む?」
そう声をかけると、小さく、ん、と呟いただけで目は開けない。
「にの、ほら、」
唇を親指でなぞって水を含んでにのの口に俺のを重ねた。
少しずつ流し込むとちゃんと飲んでるのが、ごくんと波打つ喉で確認できる。
「もっと?」
「うん。」
直接ペットボトルを口に当てると一度違うという意思表示で顔を背けたけど、ちゃんと飲んで、って言うとおとなしく、ゴクゴクと飲んだ。