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ラブリー

第6章 シリウス



この前と同じことを聞く翔さん。

なんなんだ、この人は。

なんか知ってんの?

こないだ相葉くんと飲みに行ってからだよね、こんなこと言ってきたの。

だけど下手なこと言ったらまずい。


「なんかあった?」

「なにが?」


楽屋で二人になった途端、そう言われて俺の中で相葉くんのことなのか、はたまた別のなにかなのか測りかねて。

しらばっくれるしかなかった。

「翔ちゃんこそ…なんかあった?」

こうなったら質問返しだ!

「いや…なんかあったらいつでも聞くから。」

「…あ、さんきゅ。」

「いんや。にの?」

「はい?」

「今日も可愛いよ。」

「…ども。」

変な会話を終わらせたところで先発陣が帰ってきた。



どうしてこんなに胸がチリチリしてるんだろう。

相葉くんに視線を向けるけど目が合うことはなくて。

ろくに喋ってもいない。

「「おはよ。」」

顔を合わせた時に交わした挨拶だけ。

こんなのが続くなんて耐えられない。

長引かせたくないから今度こんなだったら俺から話しかけて今までみたいに接してみよう。

楽しそうにリーダーと潤くんと差し入れを食べてるあいつをゲーム機越しに見つめた。

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