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ラブリー

第6章 シリウス



できるだけ普通に



今まで通りにするからさ



そう言って笑う。

頼りなげに笑って俺の手を取ってにぎにぎした。


握られた手。


力を入れて握り返した時にそっと離されて。

「今日はここで帰るね。
またね、にの。」


なんでかすっごく寂しい。


“またね”

って言ってるんだよ?

だけど俺には“さよなら”って聞こえた。

相葉くんの後ろ姿を見ながら、ぶるんと首を振ってみた。


大丈夫。


俺が普通にするから。

相葉くんのいう好きの意味はわかってるようで、わかってないのかもしれない。


でもハッキリしてるのがひとつ。


俺は今までもこれからもこの人のいちばん近い友達でいたい。



この人のとなりで笑っていたい。



家路につこうと足を進めるとさっきまでおセンチだったのに元気が出てきた。


大丈夫、大丈夫。


あいつのおセンチも早く取っ払ってあげよう、って。

前みたいにふざけたり、じゃれ合ったりするぞ!

とか思い出してそこに対してやる気満々。



相葉くん。

大丈夫だから。

俺がいるよ。

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