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ラブリー

第6章 シリウス



ふふふ。

思った以上にびっくりしてる。

面白いったらない。

俺がこの人んち襲撃したから。

いるじゃん、家に。

驚いてるのは面白いけど、俺の誘いを断ったのは正直面白くはない。

でもいいや。

こうして仕事場じゃないところで会えたから。

オタオタしてるのを横目で見ながら適当に買ってきた缶ビールや乾き物をテーブルに置く。

「用事はなんだったんだよ。」

「っ、用事は…用事だよっ!」

「ふーん、早く終わったの?」

「そっ。」

バツが悪そうにウロウロしてたけど冷蔵庫からチーズを取り出して並べる。

お、そうそう。

普通に飲もうぜ。



缶ビールを数本空けたあたりでソワソワしてる相葉くんに気づいた。

「どーしたー?」

「いやっ、お前、明日早いんじゃないの?」

「んー、ま、それなりに。」

「そろそろ帰んないと?」

帰れってか。

そう言われたら帰りたくなくなってくる。

「泊まろっかな?」

「!帰れば?」

顔を赤くしてそっぽを向く相葉くん。

「泊めてよ。」

「い、いいけど…俺が襲ったらどうすんの?」




「襲うの?」

俺の問いにいろんな方向に目を動かして、

「もしもの話。」

なんて言ってやがる。

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