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ラブリー

第6章 シリウス



リーダーから連絡があったのはほんの30分そこら前。

《今どこ?》

リーダーからメッセージなんて珍しいなって。

何の気なしに返信した短い文字。

《家》

すぐに電話が鳴ってガヤガヤと漏れる音にどこか店からだって察知した。

だけど、この人がこんな時間に飲みに誘うなんてあり得ない。

なんかあったんじゃないかと心配になった。

『あー、にの?悪りぃ。』

『なんかあった?』

すぐに返ってこないから不安になってると、思いもよらない人の名前が飛び出す。

『相葉ちゃんがさぁ、』

え?

相葉くんになにかあった?

『酔っ払ってんだけど…』

あー、なんだ、二人で飲んでたのか。

心配させんじゃないよ。

続きを待ってると電話口から、ふふ、と笑い声。

『可愛いから見にこない?』

『…それは、どういうことよ、』

『にのに見せたいなー、って。』

まあ要領を得ない。


行かないよ


そう思ってるのに実際気になってしょうがない。

行くか…

そう言おうとした。

『俺が送ってもいいんだけど、にの、にの、って言うからさー。』

『うそ、』

『ほんとだって。だから見せたいんだってば。』

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