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ラブリー

第6章 シリウス



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「ね、俺も一個お願い。」

「?」

間近で見るにのの目に心が奪われる。


瞳がゆらゆら揺れてる。


なに?


ドキドキいう胸が痛い。

「キスしていい?」

さっきのにのみたいに返事ができないでいると、やっぱり同じように返事も待たずに唇を当てられた。







にのの唇が押しつけられて。


やわらかい…


もうさっきから鼓動が早くて苦しい。

唇が離れて恥ずかしそうに下を向いたにの。

「俺…

好きかも。」

「にの?」

「俺…

お前、好きだ。」

「うそっ、」

「うそじゃない。

ね、確かめていい?」

にのはそう言うとソファから降りてきた。

膝を突き合わせてすぐ目の前。

正座して床に手を付いて二人。


子供みたいだ。


なのに次の瞬間、にのは顔を近づけてさっきより大人のキスをしてきた。


思わずうっとりしてしまうほど、しっとりしたキス。


吸いつく唇。


舌が口内を探るから恐る恐る自分のを差し出すと、見つけたという感じに絡まる。

下半身が重くなるのを遠くに感じながらキスに没頭した。

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