ラブリー
第1章 いとしいひと
次から次に思い出す。
にのはひとり好きでひょうひょうとしてるようで寂しがりやだから、恋人と呼べる存在になる前、
“寂しい思いはさせないから”
そう言って口説いたこと。
想いが通じ合って嬉しくて、何よりも優先してたこと。
誰よりも、寝る間を惜しんででも、
会いたかった人。
「にの…」
名前を呼んだだけで言葉が出ないでいると、
「ごめん…ね?
痛がって。
イヤじゃないんだ…。」
嘘でしょ。
俺が動かないのを、
止まったのを、
自分のせいだと思ったの?
自分が悪いというの?
声を上げそうになったのを必死で堪えた。
「え?
相葉くん?
どうしたの?」
オロオロするにのに抱きついて泣いた。