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ラブリー

第1章 いとしいひと



「ごめんね…

ごめん、にの…」

「ねぇ。どうしたの?」

「にのに…寂しい思いさせないって…言った…のに……」

察してくれたように、そおっと俺を腕の中に包み込んだ。

「…正直に言うよ?

…寂しかった、すごく。」

ガバッと顔を上げてにのを見ると、にのも泣きそうな顔で苦笑い。

両手で頬を撫でられて、

そのまま頬を包まれて、



「でも…今日、こうして…

会いに来てくれたじゃん。」

「……」

「心配してさ。
探しに来てくれて…

すっごくうれしかったぁ。」



そっと抱きしめられた。

頭も背中も撫でられて、
トントンされて。

小さい子になったみたい。

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