ラブリー
第1章 いとしいひと
思い出してたんだ。
初めてのこと。
初めてにのと身体を重ねた時のこと。
今日みたいに、いっぱいいっぱいだったよね。
素肌を見せるのも触るのも、
声が出てしまうのも、
全部、恥ずかしくて。
でも…
身体を見たいし、
触りたいし、
声を聞きたかった。
喘ぐ声が、苦しく切なく溢れる吐息が堪らなかった。
ましてや本来そういう機能でない場所に挿れるなんて、痛みや苦痛を避けて通れない訳で。
にのに負担をかけるこの行為は果たして好きってだけで突き進んでいいの?って何度も思った。
本当に許されることなのか。
でも繋がりたい。
ひとつになりたい。
その思いを確認し合って、
踏み出したんだよね。
ふたりで。