ラブリー
第1章 いとしいひと
にの。
好きだよ。
にのの身体に擦り寄って、鼻先を首筋にくっつけてまどろむ。
「…にの?」
「ん?」
「……
もっかい……」
にのの顔は見ないまま恐る恐る言う。
呆れた?
怒る?
何言ってんの!って突っ込む?
でも…
予想は裏切られた。
俺の唇にはにのの唇がくっつけられて。
甘いそれは少し離れたと思うと降ってくる。
角度を変えて何度も繰り返し降ってくる。
されるがままだった。
びっくりして、
すごくうれしくて、
キスに気持ちが込められてるのが伝わって。
骨抜きにされる前に俺もにのに応える。
頬に手を添えて愛おしいのが伝わるように優しいキスをした。
「俺も言おうと思ってた。
もっかい…って…」
「マジ…?」
「マジ…。」
「にのぉ……」
にのの首筋に口づけて何回も囁いた。
「すきだよ…」
「おれも…すきだよ…
だいすき……」