ラブリー
第1章 いとしいひと
薄い上唇を吸うように、
少しプクッとしてる下唇を食むように、
何度も何度も、
その愛しい口にキスをした。
目を閉じて味わって、ちょっと苦しくなるまで離さない。
好きで好きでおかしくなる。
気持ちよくておかしくなる。
抱きしめる腕に力が入ってるのに気づいて緩めるとにのがそっと身体をすり寄せて今度はにのから唇を割って俺の舌を捕まえにきた。
舌の絡まる音、唾液を吸う音に、俺のにののを触る音まで加わって聴覚が研ぎ澄まされる。
「…にのぉ…」
「な…に?」
「好き…すき…だよ…」
そう言ってる間もキスはやめない。
にのが言う。
「好きで…
おかしくなりそ。」
「俺は…
おかしくなってるよ。」